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丸吉優眠館 - 店長ブログ

“あなたはなぜ眠れないのか”を読んで

DSC_0001今週読んだ本です。今年も読み続けます。ほとんどの人が一日のうち何時間かまとめて睡眠をとるパターンを当たり前のように考えています。しかし、赤ちゃんは一日に何度も寝たり起きたりを繰り返しますし、大人でも電車の中などでは気持ちよさそうに居眠りしたりします。このように人の眠りは、もともとは一日に何回か眠る「多相性睡眠(複眠)」でした。動物たちは通常、連続して長く起き続けたり、連続して長く眠り続けたりすることはありませんが、人もこれと同じだったと考えられています。ところが、進化の過程で複数の睡眠単位をつないで1日1回の長い睡眠をとる「単相性睡眠(単眠)」が現代人の眠りの主流になってきました。これは、職場や学校のタイムスケジュールに拘束されて、睡眠を人工的に加工したものといえます。進化の過程とはいえ、単眠はある意味で「反自然的」なのかもしれません。ある研究者は夜4時間の連続睡眠をとり、日中に4時間細切れに眠る実験を行いました。日中の4時間を50分に分けて5回眠る方法、80分を3回とる方法、20分を12回とる方法と3種類に分け、作業能力や頭脳活動を比べたところ、一番生成績が良かったのは、夜間4時間連続睡眠+日中20分の12回多相睡眠とのことでした。これからもわかるように多相睡眠の歴史はまだ身体の中に残っているようです。

人の睡眠は本来多様性に富むもので、一人ひとりに個性がありますし、同じ人でもその日の覚醒時の状況や翌日の状況によって変わってくるものです。にもかかわらず、私たち人間は一つのスタンダードをあらゆる物事に求めてしまいます。一日8時間寝ないと健康を害するとか、お肌のゴールデンタイムは夜の10時から夜中の2時だとか様々です。これらはすべて間違いで、人の眠り方には各々個性にとんだ寝ざまがありまし、睡眠時間は人それぞれ、長い睡眠時間が必要な人もいれば短い睡眠時間でなんら問題なく生活される方もいます。ちなみに長時間睡眠者と短時間睡眠者の睡眠内容を科学的に分析すると、大脳を休ませ成長ホルモンを分泌させる深いノンレム睡眠の時間は大差なく、夢を見たり脳が覚醒時並みの働きをするレム睡眠の時間が大きく異なることがわかりました。そういう側面から考えると短時間睡眠者の睡眠は大脳を休める深いノンレム睡眠をきちんと取り、意識レベルが覚醒に近いうたた寝のようなレム睡眠時間は短いので、非常に効率が良い睡眠となります。しかしこれは睡眠時間という観点からの話で、長時間睡眠者が多く取るまどろみのようなレム睡眠は、本来認識できない睡眠状態に対し、今自分は寝ているという自覚が持て、心地よい寝具の肌触りや、暖かさ、清潔感のある臭いなどと合わせ心理的なストレス解消につながるので、ただ単に効率的な眠りが良いとは限りません。

また、早起きは三文の徳といわれますが、早起きの人はたいてい早寝でそういう人は現代の一般的な社会活動に適していますが、遅寝遅起きの夜型の人は夜間の仕事や交代勤務に適応しやすいといわれ、24時間社会の現代では特にどちらもメリットがあります。ただし、睡眠覚醒のリズムは生物時計によって刻まれていますので、毎日のリズムをきちんと刻むよう、規則正しく生活することは大変重要です。特に成長期の子供は睡眠覚醒リズムが完成されていないので、大人の都合で不規則な生活をしてしまうと、将来大人になって概日リズム障害などの不眠症を発症する恐れがあるので注意が必要です。


2015年01月10日



             
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