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丸吉優眠館 - 店長ブログ

”「睡眠力」を上げる方法”を読んで

DSC_1228今週読んだ本です。睡眠研究の第一人者白川先生の執筆です。

実は風邪を引くのは、睡眠中が圧倒的に多いという事実をご存知でしょうか?

朝起きた時に「なんだか喉がいがらっぽい」と感じるのは睡眠中に風邪のウィルスが喉の奥に張り付いた証拠です。睡眠中にウィルスが喉の粘膜に取り付きやすいのは、唾液の分泌が減少しているからです。日中の覚醒時ならば唾液の分泌が多く万が一のウィルスの侵入も胃へ流してくれます。胃酸はペーハーが高く殺菌効果が高い為ほとんどのウィルスは死滅してしまいまいます。

しかし、夜間睡眠中は副交感神経の活動が落ち込むため唾液があまり分泌されず、唾液に流されずに残ったウィルスが繁殖して炎症をおこし、翌朝の起床時に「なんだか喉の調子が・・」となってしまうわけです。なお、睡眠中鼻呼吸なら鼻毛などがフィルターの役目をしてウィルスの侵入をブロックしてくれますが、口呼吸では唾液の分泌量減少のほか口腔内も乾きやすい為、ウィルス侵入度が増してしまうので注意が必要です。以上から解るように睡眠中の風邪対策で大切なことは保湿です。まずはマスクがお手軽で効果的ですし、あらかじめ湿らせておくと保湿効果が高まります。さらに乾燥する冬場ではリビングよりも実は寝室に加湿器や空気清浄機を設置することが風邪対策には有効になります。

ここで上記の“睡眠中は副交感神経の活動が落ち込む”ということをご説明しましょう。私たち人間は自律神経が生活のホメオスタシスを司り、やる気モードの交感神経とゆったりモードの副交感神経がうまくバランスして生活しています。日中は仕事や勉強そして運動や余暇を楽しむことも交感神経が亢進して活発に活動し、夜になれば今度は副交感神経が台頭し、リラックスしてくつろいだりして眠りの準備にはいります。そしていざ睡眠に入ると交感神経はもちろん副交感神経もその活動を休めようとします。ですから副交感神経の働きを良くすれば良く寝られるというのは間違いですし、睡眠中は副交感神経が優位だから胃腸が活発に活動しているということも間違いです。寝る直前の飲食が副交感神経の働き減少により消化活動の低下を招き、翌朝の意のもたれや糖化による脂肪分増加を招くのも理解できます。

では、どうすると良い睡眠が得られやすくなるかですが、実は副交感神経は呼吸や内臓の働きなどの重要な生命活動の恒常性維持と関わりが深いため大きな亢進をはじめとする働きのアップダウンができません。一方、交感神経は目の前のことに夢中になったり、興奮したり、イライラや怒りをつのらせるなどすると亢進する神経なので、そういう状況をできるだけ避けて落ち着いて対応することを心がけると亢進した交感神経を意図的にダウンさせることができます。こうして日中の活動で高まった交感神経を寝る前までにしっかり落とすことで寝つきがよくなり、睡眠中もさまざまな活動が抑えられしっかりと身体を休めることができます。すなわち交感神経を十分に休息させることが質の良い睡眠につながるわけです。良く言われるように寝る前のPCやスマホの操作、過酷な運動や刺激の強い音楽や映像などは交感神経の亢進をもたらし、せっかくの良い睡眠を妨げることになってしまいます。


2014年04月30日



             
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