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丸吉優眠館 - 店長ブログ

“動物たちはなぜ眠るのか”を読んで

DSC_0159今週読んだ本です。

私たち人間には本能行動として睡眠があります。では他の生物にも睡眠があるのでしょうか?

地球上の全生物は体内に生物時計を備えていて、休息と活動のリズムを刻んでいます。そして進化の過程で脳を構築し、その機能を進化させてきました。睡眠とは究極的には脳のための急速と活動のリズム機能なのです。

ですから無脊椎動物には睡眠は無く、あくまで休息状態になり専門用語で「行動睡眠」と呼ばれています。

魚類や両生類は終脳を中枢としているので、原始睡眠と呼ばれる睡眠状態があります。

爬虫類はさらに進んだ中間睡眠と呼ばれる睡眠状態があり、内温性脊椎動物である鳥類と哺乳類は真睡眠と呼ばれる睡眠状態があります。

そしてその睡眠状態つまり寝相は、種別によって様々な形があります。その場でじっと静かにしている、巣穴に潜る、集団で集まって横になる、片脚で立つ、脳を半分ずつ眠らせるなどその生物独特の寝相が見られます。

八王子で夜騒がしくしているムクドリやカラスは、一日の最後に寝場所に帰ってきて眠りに就く前大騒ぎをします。どうやら日中の情報交換を行っていると考える学者もいます。

一般的には動物園で目当ての動物が寝ていると面白くありませんが、睡眠の研究者達はその寝姿を観察できるのでとても楽しいそうです。

本能行動である睡眠はそれを実行するためには大変危険が伴います。意識の低い休息状態、特にレム睡眠中は筋肉の弛緩があり、外敵から襲われる可能性が高いからです。それ故本能行動(睡眠、食欲、性欲)は満たされると快感が得られるのです。しかし、同じ種でも身の安全が確保されていると睡眠時間が長くなったり、一日の睡眠回数が増えたりします。本来なら、現代のように安全な寝室や寝具があると良く眠れるのです。しかしそのような環境ながら、最も基本的な休息と活動のリズムを克服しようと企て、不眠を生んでしまいました。

種によっては冬眠する生物がいます。寒い冬に餌が少なくなり、体温維持のためエネルギー消費も多くなるので、無駄にエネルギーを消費せず、長い休息状態を保つことですが、実は眠っているわけではないのです。冬眠中、数時間から数日間、体温が活動期並みに回復します。そしてすぐに深いノンレム睡眠に入ります。栄養や水を補給するわけでは無く、ただ「眠るために起き出す」のです。ちなみに冬眠中、このような活動が無い生物は死んでしまいます。つまり冬眠は睡眠とは違う状態で、続けていると睡眠不足になってしまうので、一定の間隔で覚醒し、脳の睡眠であるノンレム睡眠を取るのです。こんな無理をしてでも睡眠を取らないといいけないという事実は、改めて睡眠の大切さを物語っています。


2015年06月19日



             
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