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丸吉優眠館 - 店長ブログ

“睡眠と覚醒” を読んで

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やっと読みました。難しかったです。睡眠は反応(覚醒や感覚)を惹起させる正常機能を促進、補強している機構の消失と考えられています。そしてその機構は網様体と呼ばれ、下は脊髄の上の部分の延髄、橋、中脳、間脳までを覆う蜘蛛の巣上の繊維質なものです。脳幹が生命維持に大事と呼ばれるのはこの脳幹網様体が呼吸や循環などの役目を担っているからです。網様体からは大脳皮質に向かう求心性神経衝撃と、脊髄に下る神経衝撃を発します。すべての感覚刺激は古典的特殊知覚路から出ている側枝を通り網様体に到達し、これを側副求心神経と呼びます。この側副求心神経を通る感覚系の信号は網様体を興奮させて、これにより網様体から広範囲に「賦活性」の衝撃が大脳皮質に向かいその結果、正常の覚醒状態が保たれます。睡眠中はこの上行性賦活効果が消失することで大脳皮質の反応性および活動の低下が起きていると考えられています。覚醒と睡眠は網様体自身の自発的な興奮変動が認識されていて、幼児の睡眠のリズムの根底をなしていると考えられています。覚醒が維持されるためには先の覚醒ー睡眠の網様体の自発興奮変動に対して、感覚器官からの刺激が必要で、動物実験で感覚器官が破壊された状態では、とくに睡眠傾向を強く示すようです。もちろん外部刺激による感覚器官からの刺激だけでなく、感覚器官自体が一定の割合(おそらく体内時計)で自発放電を行っていることも示されています。もちろんこれだけで覚醒が維持されるわけではなく、大脳皮質自身も網様体の興奮に影響を及ぼしています。実験では、脳に電極を埋め込まれた動物が眠っているときに刺激を行うと覚醒し、覚醒中に刺激を行うとより行動が活発になったそうです。また、大脳への求心性衝撃は大脳から網様体への遠心性衝撃を起こすことも考えられ、これは生物のホメオスタシス(恒常性維持)によるものらしいです。さらにアドレナリンなど体液因子も網様体に作用し覚醒をもたらします。

一方で感覚刺激は「慣れ」を生むことも証明されています。反復刺激が、繰り返し反応を惹起するとしても、この反応は漸次消失し、刺激頻度や強弱の変化でまた改めて反応が起こります。覚醒反応で「慣れ」を起こさぬものは無いらしく、新しい感覚資料がくると網様体は大脳皮質に衝撃を送り興奮を起こしし、刺激が増すごとに覚醒反応を維持するのですが、刺激の整合性つまり、連続、反復が一定だと覚醒反応の消失つまり「慣れ」を起こすようです。
これとは逆に誘発反応としての睡眠があります。鶏に雛を窮屈な姿勢にして頭や体を押さえくちばしのところから外向に向かって線を引くと一種のトランスと考えられる無道状態を作ることができます。個の無道状態はアブラムシから霊長類にいたるあらゆる動物に生じるようです。この反応は恐怖、単調な刺激などを組み合わせて与えれれると筋緊張の高まった不動状態ではじまりその後軽睡眠状態に移行します。パブロフは条件反射で有名ですが、実は飢えた犬にベルの音で食事を与えることを覚えさすとベルの音を聞いただけでも唾液をだすが、その後ベルを鳴らしても餌をやらなくすると今度はベルの音で眠り込むようになったらしいです。この単調性も睡眠の惹起には必要である実験では規則的に反復する刺激を与えらえると良く眠ることが解ったそうです。赤ん坊をゆすったり、子供の髪をさすってやるのは昔から使われた睡眠誘発の方法の一つですので、単調な仕事が眠気を誘うのも解ります。


2014年03月12日



             
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